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Broadcom Advanced Control Suite 3 を使用する: Broadcom NetLink®/NetXtreme® 57XX ユーザーガイド

Broadcom Advanced Control Suite 3 の概要

Broadcom Advanced Control Suite 3 を起動する

Broadcom Advanced Control Suite 3 を使用する

Broadcom Advanced Control Suite 3 の概要

Broadcom Advanced Control Suite 3 (BACS 3) は、統合型ユーティリティであり、システムにインストールされている各ネットワーク アダプタに関する役に立つ情報を提供します。BACS 3 では、各アダプタの詳細なテスト、診断、分析を実行できるうえ、プロパティ値の表示と変更や各アダプタのトラフィック情報も表示できます。

Broadcom Advanced Control Suite 3 を起動する

[コントロール パネル] で、[Broadcom Control Suite 3] をクリックします。

Microsoft .NET Framework 2.0 には BACS 3 の実行に必要なランタイム ファイルと関連ファイルが備わっているので、BACS 3 を動作させるために、システムにインストールしておく必要があります。お使いのオペレーティング システムに最低限必要および推奨される .NET Framework のバージョンについては、表 1 を参照してください。

メモ:

Broadcom Advanced Control Suite 3 を使用する

BACS 3 を起動します。目的の情報が表示されるタブ、または必要なテスト、診断、分析、またはアダプタのプロパティ設定を実行するタブをクリックします。

インターフェイスを使用する

BACS 3 には、コンテキストに応じたインターフェイスが備わっています。[エクスプローラ ビュー] でアダプタ、ドライバ、チーム、VLAN などの項目を選択すると、インターフェイスが変化し、選択したアイテムで使用できる情報やオプションが表示されます。特定のタブ、メニュー オプション、およびデバイス情報は、インストールされているデバイスの種類またはインターフェイスで選択した項目に応じてのみ使用できるようになります。

デバイスの管理

[デバイスの管理] ペインには、BACS 3 で表示、分析、テスト、または調整できるデバイスが一覧表示されます。[デバイスの管理] ペインで項目を選択すると、その項目で使用できる情報やオプションがタブに表示されます。BACS 3 のインターフェイスはコンテキストに応じたものなので、選択した項目に該当する情報のみを表示または調整できます。

[デバイスの管理] の項目は、タイプ別、または接続別に表示できます。

[デバイスの管理] の項目をタイプ別に一覧表示するには:

1 個のハードウェア デバイスで複数の異なるドライバが使用されていることがあるので、[デバイスの管理] では各項目が異なるカテゴリに分割されます。

[デバイスの管理] の項目を接続別に一覧表示するには:

[デバイスの管理] でサーバー デバイスとクライアント デバイスが親/子階層で一覧表示され、アダプタ間の関係を簡単に把握できるようになります。[デバイスの管理] ペインと同様に、[接続ビュー] で項目を選択すると、その項目で利用可能なオプションが表示されます。

デバイスのアイコン

[デバイスの管理] ペインの各デバイスの隣に表示されるアイコンは、ステータスを示します。デバイス名の隣のアイコンが通常どおりに表示されている場合は、デバイスが接続され、機能していることを示します。

BACS ユーザー インターフェイス オプションを設定する

BACS トレイ アイコンを有効/無効にする

BACS 3 では、プログラムがインストールされると Windows のタスクバーにアイコンが表示されます。このアイコンは [オプション] ウィンドウを使用してオン/オフできます。

BACS トレイ アイコンを有効/無効にするには:

  1. [ツール] メニューの [オプション] を選択します。
  2. [オプション] ウィンドウで [全般] を選択します。
  3. [トレイ アイコンの使用] をオン/オフにします (このオプションはデフォルトでオンになっています)。
  4. [OK] をクリックします。

BACS ユーザー インターフェイスの外観を設定する

外観を変更する

BACS 3 インターフェイスの外観はカスタマイズできます。

インターフェイスの外観を変更するには:

  1. [ツール] メニューの [オプション] を選択します。
  2. [オプション] ウィンドウで [外観] を選択します。
  3. 外観の設定項目を選択して変更します。[適用] をクリックすると、変更内容が設定されます。[OK] をクリックすると、変更内容が設定されて、[オプション] ウィンドウが閉じます。

インターフェイスをデフォルトの外観に戻すには:

  1. [ツール] メニューの [オプション] を選択します。
  2. [オプション] ウィンドウで [全般] を選択します。
  3. [デフォルトに戻す] をクリックします。
  4. BACS 3 を終了して、再起動します。

バイタル サインを表示する

[情報] タブの [バイタル サイン] セクションには、アダプタのリンク ステータスやネットワークの全体的な接続性など、システムにインストールされているネットワーク アダプタに関する役立つ情報が表示されます。

インストールされているネットワーク アダプタのバイタル サイン情報を表示するには、[デバイスの管理] ペインに一覧表示されているアダプタの名前をクリックし、[情報] タブをクリックします。

MAC アドレス
メーカーがアダプタに割り当てる物理的な MAC (Media Access Control) アドレスです。物理アドレスがすべて 0 になることはありません。
固定 MAC アドレス

ネットワーク アダプタに割り当てられている一意のハードウェア アドレスです。

IP アドレス

アダプタに関連付けられているネットワーク アドレスです。IP アドレスがすべて 0 である場合は、関連付けられているドライバがインターネット プロトコル (IP) にバインドされていません。

リンク ステータス

ネットワーク リンクのステータスです。

二重通信方式

アダプタが、示された二重通信方式で動作しています。

速度 (Mbps)

アダプタのリンク速度 (メガビット/秒) です。

オフロード機能

アダプタによってサポートされるオフロード機能です。

この情報が利用できるのは、Broadcom NetXtreme アダプタだけです。

ドライバ情報を表示する

[情報] タブの [ドライバ情報] セクションには、選択したネットワーク アダプタのドライバに関するデータが表示されます。

インストールされているネットワーク アダプタのドライバ情報を表示するには、[デバイスの管理] ペインに一覧表示されているアダプタの名前をクリックし、[情報] タブをクリックします。

ドライバ ステータス

アダプタ ドライバのステータスです。

ドライバ名

アダプタ ドライバのファイル名です。

ドライバ バージョン

アダプタ ドライバの現在のバージョンです。

ドライバ更新日付

アダプタ ドライバの作成日です。

リソース情報を表示する

[情報] タブの [リソース] セクションには、選択したネットワーク アダプタの接続やその他の必須機能に関する情報が表示されます。

インストールされているネットワーク アダプタのリソースを表示するには、[デバイスの管理] ペインに一覧表示されているアダプタの名前をクリックし、[情報] タブをクリックします。

バス タイプ

アダプタが使用する入力/出力 (I/O) インターコネクトのタイプです。

スロット番号

アダプタが使用するシステム ボード上のスロット番号です。PCI Express タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。

バス速度 (MHz)

アダプタが使用するバス クロック シグナルの周波数です。PCI Express タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。

バス幅 (ビット)

バスがアダプタとの間で一度に転送できるビット数です。PCI Express タイプのアダプタの場合、この項目は表示されません。

バス番号

アダプタをインストールされたバスの番号を示します。

デバイス番号

オペレーティング システムによってアダプタに割り当てられた番号です。

機能番号

アダプタのポート番号です。シングルポートのアダプタの場合、機能番号は 0 になります。2 ポートのアダプタの場合、最初のポートの機能番号は 0 に、2 つ目のポートの機能番号は 1 になります。

割り込み要求

アダプタに関連付けられている割り込み線番号です。有効値の範囲は 2 〜 25 です。

メモリ アドレス

アダプタに割り当てられている、メモリにマップされたアドレスです。この値が 0 になることはありません。

ハードウェア情報を表示する

[情報] タブの [ハードウェア] セクションには、選択したネットワーク アダプタのハードウェア設定に関する情報が表示されます。

インストールされているネットワーク アダプタのハードウェアを表示するには、[デバイスの管理] ペインに一覧表示されているアダプタの名前をクリックし、[情報] タブをクリックします。

ASIC バージョン

Broadcom アダプタのチップ バージョンです (他社製アダプタの場合には、この情報は表示されません)。

ファームウェア バージョン

Broadcom アダプタのファームウェア バージョンです (他社製アダプタの場合には、この情報は表示されません)。この情報が利用できるのは、Broadcom NetXtreme アダプタだけです。

ベンダID

ベンダ ID です。

デバイスID

アダプタ ID です。

サブシステムベンダID

サブシステム ベンダ ID です。

サブシステムID

サブシステム ID です。

ネットワークをテストする

[診断] タブの [ネットワーク テスト] オプションで、IP ネットワークの接続性を確認できます。このテストは、ドライバが正しくインストールされているかどうかを確認し、また、同一サブネット上で他に指定されている IP アドレスやゲートウェイへの接続性を検証します。ネットワーク テストでは、TCP/IP を使用して ICMP パケットをリモート システムに送信し、応答を待ちます。

ネットワーク テストを実行するには:

  1. [デバイスの管理] ペインで、テストするアダプタの名前をクリックします。
  2. [診断] タブをクリックします。[診断] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][診断] の順に選択します。
  3. [実行するテストを選択] リストから [ネットワーク テスト] を選択します。[ネットワーク テスト] オプションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [診断] を選択し、[ネットワーク テスト] を選択します。
  4. 宛先の IP アドレスを変更するには、[ping する IP アドレス] を選択してから参照ボタンをクリックします。[ネットワーク テスト] ウィンドウで、宛先の IP アドレスを入力して [OK] をクリックします。
  5. [実行] をクリックします。

ネットワーク テストの結果が [結果] フィールドに表示されます。

診断テストを実行する

[診断] タブの [診断テスト] オプションで、Broadcom ネットワーク アダプタの物理コンポーネントの状態を確認できます。手動でテストを開始することも、BACS 3 でテストを継続的に実行することもできます。テストを継続的に実行する場合は、テストが実行されるたびにそのテストの [ステータス] フィールドにパスおよび失敗の数が加算されます。たとえば、テストが 4 回実行され、失敗がなかった場合、[ステータス] フィールドの値は 4/0 となります。これに対し、パスが 3 回で失敗が 1 回あった場合は 3/1 となります。

メモ:

診断テストを 1 回実行するには:

  1. [デバイスの管理] ペインで、テストするアダプタの名前をクリックします。
  2. [診断] タブをクリックします。[診断] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][診断] の順に選択します。
  3. [実行するテストを選択] リストから [診断テスト] を選択します。[診断テスト] オプションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [診断] を選択し、[診断テスト] を選択します。
  4. 実行する診断テストを選択します。すべてのテストを選択する場合は [すべて選択]、テストの選択をすべて解除する場合は [すべてクリア] を選択します。
  5. [実行] をクリックします。
  6. ネットワーク接続が一時的に中断されることを警告するエラー メッセージ ウィンドウで、[はい] をクリックします。結果が、各テストの [ステータス] フィールドに表示されます。

診断テストを継続的に実行するには:

  1. [デバイスの管理] ペインで、テストするアダプタの名前をクリックします。
  2. [診断] タブをクリックします。[診断] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][診断] の順に選択します。
  3. [実行するテストを選択] リストから [診断テスト] を選択します。[診断テスト] オプションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [診断] を選択し、[診断テスト] を選択します。
  4. 実行する診断テストを選択します。すべてのテストを選択する場合は [すべて選択]、テストの選択をすべて解除する場合は [すべてクリア] を選択します。
  5. [継続的に実行] を選択します。
  6. [実行] をクリックします。
  7. ネットワーク接続が一時的に中断されることを警告するエラー メッセージ ウィンドウで、[はい] をクリックします。診断テストが継続的に実行され、各テストの [ステータス] フィールドにパスと失敗の回数が加算されていきます。
  8. 継続的なテストの実施を中止する場合は、[中止] をクリックします。


制御レジスタテスト

このテストはネットワーク アダプタ レジスタの読み書き能力を検証するもので、レジスタに対してさまざまな値を書き込み、その結果を検証します。アダプタ ドライバはネットワーク コントローラ レジスタを使用し、データ送受信などのネットワーク機能を実行します。テストに失敗した場合は、アダプタが正しく動作していない可能性があります。

MII レジスタ

このテストは、物理層 (PHY) のレジスタの読み書き能力を検証します。物理層は、ワイヤ上の電気信号を制御するため、および 1,000 Mbit/秒というネットワーク速度を設定するために利用されています。

EEPROM

このテストは、EEPROM (Electrically Erasable Programmable Read-only Memory) の一部を読み出し、チェックサムをコンピュータ計算して EEPROM のコンテンツを検証します。コンピュータ計算したチェックサムが EEPROM 内に保存されているチェックサムと異なる場合、テストは失敗となります。EEPROM イメージのアップグレードでは、このテストのコードを変更する必要はありません。

内部メモリ

このテストでは、アダプタの内部メモリが正しく機能しているかを確認します。テスト時は、パターン化された値をメモリに書き込み、その結果を読み出します。誤った値が読み戻されると、テストは失敗となります。内部メモリが正しく機能していないと、アダプタは機能しません。

チップ上 CPU

このテストでは、アダプタ内の内部 CPU の動作を検証します。

割り込み

このテストでは、NDIS (Network Device Driver Interface Specification) ドライバがアダプタからの割り込みを受信できるかどうかを検証します。

ループバック - MAC:

このテストでは、NDIS ドライバとアダプタ間でパケットの送受信ができるかどうかを検証します。

ループバック - PHY:

このテストでは、NDIS ドライバとアダプタ間でパケットの送受信ができるかどうかを検証します。

LED テスト

このテストでは、特定のアダプタを識別するために、すべてのポート LED を 5 回点滅させます。

ケーブルを分析する

[診断] タブの [ケーブル分析] オプションでは、イーサネット ネットワーク内にあるイーサネット カテゴリ 5 ケーブル接続の各ワイヤの組み合わせの状態をモニタできます。この分析により、ケーブルの品質が測定され、IEEE 802.3ab 仕様に準拠しているかどうかが比較されます。

メモ:

ケーブル分析を実行するには:

  1. ポートが Auto に設定されていて、Speed & Duplex (速度と二重通信方式) ドライバ設定も Auto であるスイッチのポートにケーブルを接続します。
  2. [デバイスの管理] ペインで、テストするアダプタの名前をクリックします。
  3. [診断] タブをクリックします。[診断] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][診断] の順に選択します。
  4. [実行するテストを選択] リストから [ケーブル分析] を選択します。[ケーブル分析] オプションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [診断] を選択し、[ケーブル分析] を選択します。
  5. [実行] をクリックします。
  6. ネットワーク接続が一時的に中断されることを警告するエラー メッセージ ウィンドウで、[はい] をクリックします。


距離

有効なケーブルの長さ (メートル) です (結果として [ノイズ] が返される場合は異なります)。

ステータス

このケーブル ペアのリンク タイプが表示されます。

リンク

リンク接続の速度と二重通信方式です。

ステータス

テストが実行された後のステータスです。完了か失敗になります。

テスト結果に影響を与える可能性があるいくつかの要素があります。

アダプタ プロパティを設定する

[設定] タブの [詳細設定] では、選択したアダプタの利用可能なプロパティの値を表示および変更できます。利用できる可能性のあるプロパティとその設定について以下で説明します。

メモ:

アダプタ プロパティを設定するには:

  1. [デバイスの管理] ペインで、アダプタの名前をクリックします。
  2. [設定] タブをクリックします。[設定] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][設定] の順に選択します。
  3. [詳細設定] セクションから、設定するプロパティを選択します。[詳細設定] セクションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [設定] を選択し、[詳細設定] を選択します。
  4. プロパティの値を変更するには、必要に応じてプロパティ リストから項目をクリックするか、新しい値を入力します (選択オプションはプロパティごとに異なります)。
  5. [適用] をクリックして、すべてのプロパティに対する変更を確定します。プロパティを元の値に戻す場合は、[リセット] をクリックします。


802.1p QOS

QOS (Quality of Service、サービス品質) をイネーブルします。これは IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineering、米電気電子学会) の仕様であり、必要な品質レベル、信頼性、待ち時間を実現するために、トラフィックのタイプに応じて、さまざまなタイプのネットワーク トラフィックを異なる方式で制御するものです。このプロパティは、デフォルトでディスエーブルに設定されています。ネットワーク環境が QoS をサポートしている場合以外は、このプロパティをイネーブルしないでください。イネーブルすると、問題が発生する可能性があります。

Ethernet@Wirespeed

ケーブル プラントに 2 組のワイヤしかないとき、Gigabit Ethernet アダプタをイネーブルし、低速でリンクを確立します。このプロパティのデフォルト設定はイネーブルです。

Flow Control(フロー コントロール)

PAUSE フレームの受信・転送のイネーブルとディスエーブルを切り替えます。PAUSE フレームは、ネットワーク アダプタとスイッチで速度をコントロールできるようにします。PAUSE フレームを受信している側は、一時的に受信を停止します。

IPv4 Checksum Offload (IPv4 チェックサム オフロード)

チェックサム機能は通常、プロトコル スタックによってコンピュータ計算されます。Checksum Offload (チェックサム オフロード) のプロパティ値のいずれか (None (なし) 以外) を選択すると、ネットワーク アダプタによるチェックサムの計算が可能になります。

IPv4 Large Send Offload (IPv4 大量送信オフロード)

通常、TCP の区分化はプロトコル スタックによって実行されます。Large Send Offload (大量送信オフロード) のプロパティをイネーブルすると、ネットワーク アダプタによる TCP の区分化が可能になります。このプロパティのデフォルト設定はイネーブルです。

ジャンボ MTU

長さが 1514 バイトより大きく 9000 バイト (10 Gbps で機能しているネットワーク アダプタの場合は 9600 バイト) 以下の大きすぎる Ethernet フレームをネットワーク アダプタで受信および転送できるようにします このプロパティには、ジャンボ フレームを処理できるスイッチが必要となります。

フレーム サイズはデフォルトでは 1500 バイトに設定されています。受信フレームのサイズを大きくするときは、バイト量を 500 バイトずつ増やしてください。

LSO & Jumbo Frames (LSO と ジャンボ フレーム)

長さが 1514 バイトより大きく 9000 バイト未満の大きすぎる Ethernet フレームをネットワーク アダプタで受信および転送できるようにします。このプロパティには、ジャンボ フレームを処理できるスイッチが必要となります。

デフォルトでは、フレーム サイズは 1500 バイトに設定されており、[LSO Enabled,Jumbo Off/LSO 有効、ジャンボ オフ] オプションが選択されています。

メモ: Jumbo Frames (ジャンボ フレーム) と Large Send Offload (LSO、大量送信オフロード) は、相互に矛盾するプロパティです。

通常、TCP の区分化はプロトコル スタックによって実行されます。Large Send Offload (大量送信オフロード) のプロパティをイネーブルすると、ネットワーク アダプタによる TCP の区分化が可能になります。

Locally Administered Address (ローカル管理アドレス)

Locally Administered Address (ローカル管理アドレス) は、ユーザー定義の MAC アドレスで、ネットワーク アダプタにもともと割り当てられている MAC アドレスの代わりに使用されます。ネットワーク内の各アダプタは、それぞれ固有の MAC アドレスを持つ必要があります。このローカルで管理されているアドレスは、12 桁の 16 進数で構成されます。

適切な割り当て範囲とローカルで管理されているアドレスの例外は、次のとおりです。

Receive Side Scaling (サイド スケーリングを受信)

複数の CPU 間のネットワーク負荷分散を設定できるようします。このプロパティのデフォルト設定はイネーブルです。

Speed & Duplex (速度と二重通信方式)

Speed & Duplex (速度と二重通信方式) のプロパティでは、ネットワークへの接続速度や通信方式を設定します。全二重通信方式モードにすると、アダプタでのネットワーク データ受信・転送が同時にできるようになります。

Wake Up Capabilities(節電モードからの起動能力)

ネットワーク起動フレームの受信時に、低電力モードからネットワーク アダプタを起動できます。起動フレームには、 [Magic Packet/

このプロパティが利用できるのは、Broadcom NetXtreme アダプタだけです。
WOL Speed (WOL 速度)

ネットワーク アダプタが Wake on LAN モードの場合にネットワーク アダプタがネットワークに接続する速度を設定します。デフォルトでは、WOL Speed (WOL 速度) のプロパティは Auto (自動) に設定されています。

このプロパティが利用できるのは、Broadcom NetXtreme アダプタだけです。
Large Send Offload (大量送信オフロード)(IPv4)

TCP の区分化は通常、プロトコル スタックによって実行されます。Large Send Offload (大量送信オフロード) のプロパティをイネーブルすると、ネットワーク アダプタによる TCP の区分化が可能になります。

TCP/UDP Checksum Offload (TCP/UDP チェックサム オフロード)(IPv4)

IPv4 プロトコルのチェックサム オフロードを設定できるようにします。

Priority および VLAN

ネットワーク トラフィックの優先度および VLAN タギングの両方を有効にできます。VLAN タギングは、VLAN ID 設定が 0 (ゼロ) 以外の値に設定されている場合にのみ行われます。

VLAN ID

[Priority および VLAN] の設定として [Priority および VLAN が有効] が選択されている場合に、VLAN タギングをイネーブルし、VLAN ID を設定します。VLAN ID の範囲は 1 〜 4094 で、接続されたスイッチの VLAN タグ値と一致していなければなりません。このフィールドの値を 0 (デフォルト) にすると、VLAN タギングが無効になります。

NDIS ミニポート ドライバを使用した VLAN タギングのリスク評価

Broadcom の NDIS 6.0 ミニポート ドライバを使用すると、Broadcom アダプタを含むシステムがタグ付けされた VLAN に接続できるようになります。Windows XP システムでは、この機能は中間ドライバを使用した場合にのみサポートされていました (例:Broadcom Advanced Server Program - BASP)。しかし、NDIS 6 ドライバの VLAN のサポートは、BASP とは異なり、1 つの VLAN ID のみに対応しています。

また NDIS 6.0 ドライバは、BASP とは異なり、発信パケットの VLAN タギングのみを提供しており、VLAN ID メンバーシップに基づく受信パケットのフィルタリングは提供していません。これはすべてのミニポート ドライバでデフォルトの動作となっています。VLAN メンバーシップに基づくフィルタリングパケットが存在しないとセキュリティ上の問題が発生する場合がありますが、次の方法により、このドライバ制限に基づく IPv4 ネットワーク用のリスク評価を行うことができます。

複数の VLAN を持つ、適切に設定されたネットワークは、各 VLAN に別個の IP セグメントを維持する必要があります。これが必要となる理由は、発信トラフィックが、どのアダプタ (仮想または物理) にトラフィックを流すかを特定する上でルーティング テーブルに依存しており、VLAN メンバーシップに基づいてアダプタを特定しているわけではないからです。

Broadcom の NDIS 6.0 ドライバにおける VLAN タギングのサポートは、伝送トラフィック (Tx) のみに制限されており、異なる VLAN からの受信トラフィック (Rx) がオペレーティング システムにまで流れてしまう危険性があります。しかし、上記のような適切に設定されたネットワークを前提とする場合には、IP 区分化やスイッチ VLAN 設定は、リスクを制限するために追加のフィルタを使用できる場合があります。

連続的な接続シナリオでは、VLAN メンバーシップのフィルタリングが発生しないため、同一の IP セグメントに存在する 2 台のコンピュータは、VLAN 設定にかかわらず通信できます。しかし、VLAN 環境ではこの接続タイプは一般的なものではないため、このシナリオでは、セキュリティ違反がすでに発生しているという仮定になっています。

上記のリスクが回避すべきものであり、VLAN ID メンバーシップのフィルタリングが必要な場合には、中間ドライバを通じたサポートが必要になります。

Out-of-Band (OOB) マネジメント設定のコンフィギャ

概要

Out of Band (OOB) マネジメントを使用すると、オペレーティング システムがないネットワーク接続されたコンピュータを管理できます。これは、オペレーティング システムが動作していないまたは操作できないネットワーク接続されたコンピュータ、さらにシステムが省電力スリープ状態のネットワーク接続されたコンピュータを含みます。リモート マネジメント コンソールでは、クライアント システムをデータ チャネルとは別のチャネルを介して、業界標準のリモート マネジメント プロトコルを使用して制御および監視します。OOB マネジメントの機能には、警告やリモート コントロールがあります。

[設定] タブの [OOB マネジメント] セクションでは、Broadcom ネットワーク アダプタの Alert Standard Format (ASF) と Desktop and mobile Architecture for System Hardware (DASH) 関連の動作パラメタを設定します。ASF または DASH イネーブル ネットワーク アダプタがあるシステムは、ASF または DASH 管理対象クライアントと呼ばれます。ASF および DASH 管理対象クライアントは、マネジメント コンソールとの通信が可能であり、リモートで管理することができます。

メモ: OOB マネジメントは、すべての Broadcom NetXtreme ネットワーク アダプタで使用できるわけではありません。

TruManage

TruManage™ は、DASH と PMCI オープン クライアント標準管理方法を統合する Broadcom のテクノロジーであり、エンタープライズ クラスの PC とモバイル システムをマネジメント コンソールから完全に管理できる、アドバンスト パワー マネジメント機能を備えています。

メモ: TruManage は、DASH イネーブル Broadcom NetXtreme ネットワーク アダプタでのみ利用できます。

TruManage では以下の機能がサポートされています。

OOB マネジメントを起動する

OOB マネジメントを起動するには、BACS 3 の [設定] タブから [OOB マネジメント] を選択します。

OOB マネジメント設定のコンフィギャ

ネットワーク アダプタに関して、基本的な OOB マネジメント 動作パラメタを確認またはコンフィギャするには、コンフィギャする ASF または DASH 対応のネットワーク アダプタを選択して、[設定] タブの [OOB マネジメント] をクリックします。

メモ: Broadcom NetXtreme ASF イネーブル ネットワーク アダプタの [設定] タブに [OOB マネジメント] が表示されます。DASH イネーブル ネットワーク アダプタでは、[設定] タブに [OOB マネジメント] と TruManage ロゴが表示されます。

一般的な OOB マネジメント設定をコンフィギャするには

  1. [デバイスの管理] ペインで、アダプタの名前をクリックします。
  2. [設定] タブをクリックします。[設定] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][設定] の順に選択します。
  3. [OOB マネジメント] セクションから、設定するプロパティを選択します。[OOB マネジメント] セクションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [設定] を選択し、[OOB] を選択します。
  4. プロパティの値を変更するには、必要に応じてプロパティ リストから項目をクリックするか、新しい値を入力します (選択オプションはプロパティごとに異なります)。
TruManage Firmware Type/Revision.

TruManage ファームウェア タイプと改訂番号。このプロパティは、DASH イネーブル ネットワーク アダプタで利用できます。

管理ファームウェア

選択したネットワーク アダプタで ASF または DASH 機能をイネーブルにします。コンピュータに複数のネットワーク アダプタがある場合、ASF または DASH 機能をイネーブルにするネットワーク アダプタは、必ず一度に 1 つだけに限定してください。

メモ: システム内の複数のネットワーク アダプタで ASF または DASH 機能をイネーブルにすると、システムの動作が不安定になります。

ARP または RMCP トラフィックの始動。

コンピュータが低電力モードのとき、ネットワーク アダプタが ARP または RMCP トラフィックの受信時にコンピュータを始動できるようにします。

メモ: [ARP または RMCP トラフィックの始動] オプションは、DASH イネーブル ネットワーク アダプタでは使用できません。

現在、ほとんどの Windows PC には、節電モード (スタンバイ、休止、またはスリープ) にすることで電力を節約する機能が備わっています。またこれらのコンピュータには、外部イベントの発生時に始動する機能があります。このような外部イベントとは、ネットワーク アダプタが関連パケットを受信した場合などです。通常、ネットワーク アダプタが以下のタイプの関連パケットを受信すると、コンピュータが始動します。

この Wake on LAN (WOL) の動作は、ASF イネーブル ネットワーク アダプタの動作と競合します。コンピュータが節電モードになっても、ASF イネーブル ネットワーク アダプタはそのまま動作状態となり、PET メッセージを送信したり、RMCP メッセージや ARP リクエストの受信および応答を実行したりします。受信する ARP および RMCP パケットは direct-IP パケットであり、これはシステムを普通に始動しますが、ほとんどの ASF または DASH 管理対象クライアントにとって、これは望ましい動作ではありません。[ARPまたはRMCPトラフィックの始動] をイネーブルまたはディスエーブルにすることで、ネットワーク アダプタが ARP または RMCP パケットを受信したときに、システムを始動するかどうかを選択できます。ARP または RMCP トラフィックでの始動をイネーブルにすると、ASF イネーブル ネットワーク アダプタは、ASF または RMCP パケットの受信時に、コンピュータを始動しようとします。

アダプタIPアドレス

ネットワーク アダプタのアダプタ IP アドレスは、[アダプタ IP アドレス] の横に表示されます。

サブネットマスク

この値は、ネットワーク アドレスに適用され、ルーティングの考慮に使用されるネットワーク セグメントを指定するサブネット マスクです。

デフォルトゲートウェイ

デフォルト ゲートウェイの値は、ローカル ネットワーク セグメントの外部ホストにパケットを送信するための管理ファームウェアで使用するゲートウェイのネットワーク アドレスです。

ネットワーク アダプタ IP アドレス、サブネット マスク、またはデフォルト ゲートウェイが DHCP または手動のコンフィギャによって変更されると、表示される値は自動的に更新されます。マネジメント エージェントは、Windows NT サービスとしてバックグラウンドで実行されるプロセスで、ユーザー インターフェイスがありませんが、このモニタは自動的にこれらの変更を検出して、ネットワーク アダプタの非揮発性メモリにある ASF コンフィギュレーション テーブルのプロパティを更新します。

マネジメント コンソールが別のサブネットにあり、ゲートウェイ ルーターを通じて接続されている場合、ネットワーク アダプタは、ASF コンフィギュレーション テーブルにあるサブネット マスクとデフォルト ゲートウェイの値を使用して、ASF マネジメント コンソールとの通信を行います。

IP コンフィギュレーション

IP プロトコルと IP アドレスを設定するには、このセクションを使用します。

アドレス指定モデル

IP アドレス処理は、IPv4 のみ、IPv6 のみ、または IPv4 と IPv6 の両方のいずれかを識別します。

IPV4

IPv4 がアドレス処理モデルである場合。IPv4 プロパティを設定するには、このセクションを使用します。

IPv6

IPv6 がアドレス処理モデルである場合。IPv6 アドレスを設定するには、このセクションを使用します。

アドレス

IP アドレスを入力します。IPv4 の場合、ドットで区切った 10 進数表記で IP アドレスを入力します。IPv6 の場合、次の表記で IP アドレスを入力します。X:X:X:X:X:X:X:X。この場合、「X」は 16 進数を表します。このパラメタが 0.0.0.0 に設定されている場合、管理ファームウェアは IPv4 ネットワーク通信をサポートしません。このパラメタが : : に設定されている場合、管理ファームウェアは、IPv6 リンクローカル アドレスのみを、IPv6 ネットワーク通信に使用します。

サブネットマスク

ネットワーク アドレスに適用されるサブネット マスクの値を入力して、ルーティングの考慮に使用されるネットワーク セグメントを指定します。

ゲートウェイ

ゲートウェイ アドレスを入力します。

プライマリ ネーム サーバー

管理ファームウェアが DNS 経由でホスト名を検索する際に使用されるプライマリ サーバーの IP アドレスを入力します。IPv4 の場合、ドットで区切った 10 進数表記で IP アドレスを入力します。IPv6 の場合、次の表記で IP アドレスを入力します。X:X:X:X:X:X:X:X。この場合、「X」は 16 進数を表します。

セカンダリ ネーム サーバー

管理ファームウェアが DNS 経由でホスト名を検索する際に使用されるセカンダリ サーバーの IP アドレスを入力します。IPv4 の場合、ドットで区切った 10 進数表記で IP アドレスを入力します。IPv6 の場合、次の表記で IP アドレスを入力します。X:X:X:X:X:X:X:X。この場合、「X」は 16 進数を表します。

動的コンフィギュレーション (DHCP)

ホスト オペレーティング システム ネットワーク ドライバがロードされない場合に、DHCP サーバーの使用をイネーブルします。このパラメタがイネーブルされ、オペレーティング システム ネットワーク ドライバがロードされていない場合は、管理ファームウェアが DHCP ネットワークの設定のネゴシエーションと更新を実行します。

IPv6

IPv6 がアドレス処理モデルである場合。IPv6 アドレスを設定するには、このセクションを使用します。

サブネット プリフィックス長

IPv6 ネットワーク アドレスに対して、サブネット プリフィックス長をビットで入力し、IPv6 のルーティングの考慮に使用されるネットワーク セグメントを指定します。IPv6 の場合、通常この値は 64 です。サブネット プリフィックス長の値にはスラッシュを使用しないでください。

システム ASF! 記述テーブル

システム ASF! 記述テーブルは、コンピュータの製造者が定義するように、コンピュータの ASF 関連機能と動作パラメタを定義します。このテーブルは、コンピュータ ファームウェアの非揮発性メモリにある ACPI システム記述テーブルに格納されます。Broadcom ASF コンフィギュレーション ユーティリティは、このテーブルを各 ASF イネーブル ネットワーク アダプタの非揮発性メモリに自動的にインポートします。

システム ASF!記述テーブルを表示するには、[BACS 3] の [ツール] をクリックして [ASF!の表示] をクリックします。

警告の設定

警告では、通常の運用時に加えて、低電力の状態やオペレーティング システムがない状態でも、リモート マネジメント コンソールにシステム正常性情報とエラー通知が送信されます。SNMP プラットフォーム イベント トラップ (PET) メッセージに関連する設定をコンフィギャするには、[OOB マネジメント][警告] セクションのパラメタを使用します。

  1. [デバイスの管理] ペインで、アダプタの名前をクリックします。
  2. [設定] タブをクリックします。[設定] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][設定] の順に選択します。
  3. [OOB マネジメント] セクションから、設定するプロパティを選択します。[詳細設定] セクションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [設定] を選択し、[OOB] を選択します。
  4. プロパティの値を変更するには、必要に応じてプロパティ リストから項目をクリックするか、新しい値を入力します (選択オプションはプロパティごとに異なります)。
プラットフォーム イベント トラップ (PET) メッセージの転送

このパラメタがイネーブルされ、宛先アドレスのパラメタに有効な IP アドレスまたはホスト名が含まれている場合は、ネットワーク アダプタで PET メッセージを転送できるようにします。このパラメタがディスエーブルに設定されている場合、PET は転送されず、このセクションにある残りのコンフィギュレーション パラメタが無効になります。

システム ハートビート メッセージの転送

このパラメタがイネーブルされ、Pet ハートビート インターバル パラメタが 0 でない場合、管理ファームウェアは、設定済みの PET ハート インターバルでのシステム ハートビート PET の転送を定期的に試行します。

マネジメント コンソール アドレス タイプ

マネジメント コンソールのアドレス処理モデルを識別します。

マネジメント コンソール アドレス

リモート マネジメント コンソールの IP アドレスを指定するには、リモート マネジメント コンソールの IP アドレスを [Management Console Address/マネジメント コンソール アドレス] ボックスに入力します。ASF または DASH イネーブル ネットワーク アダプタは、すべての PET メッセージをこの IP アドレスに送信します。通常、マネジメント コンソール IP アドレスは静的に割り当てられ、変更されることはほとんどありません。 マネジメント コンソール IP アドレスが変更された場合、[Management Console Address/マネジメント コンソール アドレス] ボックスに新しい IP アドレスを入力します。

ハートビート転送インターバル

システム ハートビート メッセージを送信する時間間隔 (秒単位) を指定するには、[ハートビート転送インターバル] ボックスに適切な時間間隔を入力します。

SNMP コミュニティ名

適切なコミュニティ名を [SNMP コミュニティ名] ボックスに入力し、転送される PET メッセージに含める SNMP コミュニティ名を指定します。デフォルトの SNMP コミュニティ名は「public(公共)」です。

PET 再転送インターバル

適切な時間間隔をを [PET 再転送インターバル] ボックスに入力し、PET メッセージを再転送する時間間隔 (秒単位) を指定します。ASF 標準では、PET メッセージを確実に ASF マネジメント コンソールに届けるため、各 PET メッセージ (システム ハートビート メッセージを除く) の再転送は 3 回実行する必要があります。デフォルトの PET 再転送インターバルは 10 秒です。

RMCP(リモート マネジメント コントロール プロトコル)メッセージの設定

リモート マネジメント コンソールは、機能、システムの有無、または状態情報を求めて ASF または DASH イネーブル クライアントを検索できます。要求に応じて、クライアント システムは要求されたシステムの ASF 機能セットを返します。セキュリティ保護されたリモート マネジメントに関連する設定を指定するには、[Remote Management (RMCP)/リモート マネジメント (RMCP)] セクションのプロパティを使用します。

RMCP サポート

管理ファームウェアをイネーブルして、このセクションのその他のパラメタに基づく RMCP および/または セキュリティ保護された RMCP (RSP) 要求の受信をリッスンします。

マネジメント コンソールは、RMCP メッセージを使用して、ASF または DASH 管理対象クライアントとの通信を行います。リモート マネジメントをイネーブルにすると、ネットワーク アダプタは、以下の RMCP メッセージ タイプの確認と応答を行います。

また [セキュリティ保護された管理] をイネーブルにすると、ネットワーク アダプタは、以下のセキュリティ保護された RMCP メッセージ タイプの確認と応答を行います。

ネットワーク アダプタのリモート コントロール機能やセキュリティ プロファイルで可能とされている場合、以下の操作をリモートで実行できます。

リモート マネジメントをディスエーブルにしている場合、ネットワーク アダプタは、RMCP メッセージの確認や応答を実行しません。

RMCP Ping のみのサポート

DASH イネーブル アダプタとマネジメント コンソール間の接続をテストするには、唯一の RMCP の方法としてプレゼンス Ping をイネーブルします。

RMCP ポート番号

宛先のポートを 10 進数表記で入力します。デフォルトでは、RMCP サーバーはポート 623 で通信します。

セキュリティ保護された RMCP のサポート (ASF 2.0)

ネットワーク アダプタが、セキュリティ保護された Remote Management Control Protocol (RMCP) メッセージの受信と応答を UDP ポート 298h (10 進数 664) で行えるようにします。

セキュリティ保護された RMCP のポート番号

宛先のポートを 10 進数表記で入力します。デフォルトでは、セキュリティ保護された RMCP サーバーはポート 624 で通信します。

ASF 1.0 との互換性

ネットワーク アダプタが、セキュリティ保護されていない RMCP (ASF 1.0) メッセージの受信と応答を UDP ポート 26Fh (10 進数 623) で行えるようにします。[Secure RMCP Support (ASF 2.0)/セキュリティ保護された RMCP のサポート (ASF 2.0)] がディスエーブルになっている場合、[ASF 1.0 との互換性] の設定に関係なく、ネットワーク アダプタは自動的に ASF 1.0 との互換性モードで動作します。

セキュリティ保護されたセッションのタイムアウト (秒)

セキュリティ保護されたセッションで、処理がないためにタイムアウトにする時間 (秒) を指定するには、[Secure Session Timeout/セキュリティ保護されたセッションのタイムアウト] ボックスに適切なタイムアウトの時間を入力します。ネットワーク アダプタは、セキュリティ保護された同時セッションを 2 セッションまでしかサポートしません。したがって、セキュリティ保護されたセッションがアクティブではない場合、適切な時間でタイムアウトすることが重要です。セキュリティ保護されたセッションのデフォルトのタイムアウト時間は、300 秒 (5 分) です。

データ完全性キー

[Data Integrity Key/データ完全性キー] ボックスの値は、キー生成 (KG) 操作に使用する共有秘密キーです。[Data Integrity Key/データ完全性キー] ボックスにキーを入力します。生成キーが 16 進数表記である場合、[進数] チェック ボックスをオンにします。

オペレータ認証キー

認証されたユーザーの役割には、 オペレータと管理者の 2 種類があります。KO はオペレータに関連付けられた認証キーです。このパラメタの値は、オペレータの役割を使用してセキュリティ保護された RMCP セッションを要求するリモート マネジメント コンソールを認証するときに、RSP Session Protocol (RSSP) で使用する 160 ビットキーです。[認証キー] ボックスに認証キーを入力します。認証キーが 16 進数表記である場合、[進数] チェック ボックスをオンにします。値には、最大 20 文字の ASCII 文字または 40 桁の 16 進数を含めることができます。

管理者認証キー

認証されたユーザーの役割には、 オペレータと管理者の 2 種類があります。KA は管理者に関連付けられた認証キーです。このパラメタの値は、管理者の役割を使用してセキュリティ保護された RMCP セッションを要求するリモート マネジメント コンソールを認証するときに、RSP Session Protocol (RSSP) で使用する 160 ビットキーです。[認証キー] ボックスに認証キーを入力します。認証キーが 16 進数表記である場合、[進数] チェック ボックスをオンにします。値には、最大 20 文字の ASCII 文字または 40 桁の 16 進数を含めることができます。

メモ: 各セキュリティ キー (生成キー、認証キー) は、最大 20 文字の ASCII 文字セットとして、あるいは 16 進数のバイト セットとして入力できます。16 進数の場合、それぞれのバイトは、2 桁の16 進数 (0-F) で表現し、最大で合計 40 桁 (20 バイト) まで指定します。

オペレータと管理者の役割には、関連付けられた権限セットがあり、これによって管理対象クライアントで実行できる RMCP リモート コントロール コマンドが決定されます。これらのリモート コントロール コマンドには次の項目が含まれます。

認証されたオペレータまたは管理者に権限を割り当てるには、[権限] セクションで適切なチェック ボックスをクリックします。

Web Services マネジメントの設定

Web Services (WS) マネジメントは、DASH イネーブル クライアントに対して標準ベースの Web サービス マネジメントを提供する DMTF 仕様です。HTTP と HTTPS の両方のプロトコルがサポートされます。

  1. [デバイスの管理] ペインで、DASH イネーブル アダプタの名前をクリックします。
  2. [設定] タブをクリックします。[設定] タブが表示されない場合は、[表示] メニューから [移動][デバイスの管理][設定] の順に選択します。
  3. [OOB マネジメント] セクションから、設定するプロパティを選択します。[詳細設定] セクションを使用できない場合は、ウィンドウの右側にある [コンテキスト ビュー] タブから [設定] を選択し、[OOB] を選択します。
  4. プロパティの値を変更するには、必要に応じてプロパティ リストから項目をクリックするか、新しい値を入力します (選択オプションはプロパティごとに異なります)。
HTTP サポート

このパラメタは、HTTP 通信が管理ファームウェアによってサポートされるかどうかを指定します。WS マネジメント/HTTP (DASH クラス A のセキュリティ向け) および Web ブラウザ/GUI インターフェイス (HTTP 上) は共に、イネーブルに設定されている、このパラメタに依存します。

HTTP ポート番号

このパラメタは、管理ファームウェアが HTTP 接続の受信をリッスンする TCP ポート番号を指定します。このポートは、WS マネジメント/HTTP の受信および Web ブラウザ/GUI (HTTP 上) 要求の両方に使用されます。

HTTPS サポート

このパラメタは、HTTPS 通信が管理ファームウェアによってサポートされるかどうかを指定します。WS マネジメント/HTTPS (DASH クラス B のセキュリティ向け) および Web ブラウザ/GUI インターフェイス (HTTPS 上) は共に、イネーブルに設定されている、このパラメタに依存します。また、HTTPS サポートも秘密 RSA キーおよび有効なデータを含む TLS サーバー証明書の記録に依存します。

HTTPS ポート番号

管理ファームウェアが HTTPS 接続の受信をリッスンする宛先のポートを 10 進数表記で入力します。このポートは、WS マネジメント/HTTPS の受信および Web ブラウザ/GUI (HTTPS 上) 要求の両方に使用されます。

統計を表示する

[統計] タブに表示される情報で、Broadcom ネットワーク アダプタと他社製ネットワーク アダプタの両方のトラフィック統計を確認できます。統計情報と統計の対象は、Broadcom アダプタの方が広範囲にわたります。

インストールされているネットワーク アダプタの統計情報を表示するには、[デバイスの管理] ペインに一覧表示されているアダプタの名前をクリックし、[統計] タブをクリックします。

[更新] をクリックすると、各統計の最新値が表示されます。[リセット] をクリックすると、すべての値がゼロになります。

メモ:

全般

[全般] には、アダプタとの間で転送および受信された統計が表示されます。

フレーム Tx OK

無事転送されたフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送ステータスが Transmit OK (転送 OK) とレポートされるとインクリメントします。

フレーム Rx. OK

無事受信されたフレーム数のカウントです。これには、長すぎるフレーム、フレーム チェック シーケンス (FCS)、長さ、またはアラインメントのエラーを受信したフレームも、内部 MAC サブレイヤ エラーのため損失したフレームも含まれません。このカウンタは、受信ステータスが Receive OK (受信 OK) とレポートされるとインクリメントします。

伝送フレーム Tx

無事転送された伝送データ フレーム数のカウントです。

マルチキャスト フレーム Tx

同報通信アドレス以外のグループ宛先アドレスに無事転送されたフレーム数のカウントです (ステータス値は Transmit OK)。

同報通信フレーム Tx

同報通信アドレスに無事転送されたフレーム数のカウントです (転送ステータスは Transmit OK)。マルチキャスト アドレスへ転送されたフレームは同報通信フレームにはならないため、除外されます。

伝送フレーム Rx

無事受信された伝送データ フレーム数のカウントです。

マルチキャスト フレーム Rx

無事受信され、アクティブの非同報通信グループ アドレスに伝送されたフレーム数のカウントです。これには、長すぎるフレーム、FCS、長さ、またはアラインメントのエラーを受信したフレームも、内部 MAC サブレイヤ エラーによって損失したフレームも含まれません。このカウンタは Receive OK ステータスが示されるとインクリメントします。

同報通信フレーム Rx

無事受信され、同報通信グループ アドレスに伝送されたフレーム数のカウントです。このカウントには、長すぎるフレーム、FCS、長さ、またはアラインメントのエラーを受信したフレームも、内部 MAC サブレイヤ エラーによって損失したフレームも含まれません。このカウンタは Receive OK ステータスが示されるとインクリメントします。

フレーム Rx の CRC エラー

CRC エラーで受信されたフレーム数です。

IEEE 802.3

[IEEE 802.3] には、転送および受信のエラー情報が表示されます。

フレーム Rx のアラインメント エラー

長さが 8 ビットバイトで積分できない数値であるために FCS チェックを通過できなかったフレーム数のカウントです。このカウンタは、受信ステータスが Alignment Error (アラインメント エラー) とレポートされるとインクリメントします。

フレーム Tx の衝突 1 回

衝突が 1 回あったものの、無事転送が済んだフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送結果が Transmit OK (転送 OK) とレポートされ、試行値が 2 になるとインクリメントします。

フレーム Tx の衝突 x2 回以上

衝突が複数回あったものの、無事転送が済んだフレーム数のカウントです。このカウンタは、転送ステータスが Transmit OK (転送 OK) とレポートされ、試行変数の値が 2 より大きく、試行限界値以下のときインクリメントします。

フレーム Tx (据え置き後)

媒体がビジーであったために、最初の試行で転送が遅延されたフレーム数のカウントです。衝突に関連したフレームはカウントされません。

カスタム

カスタム統計は、Broadcom ネットワーク アダプタがイネーブルされている場合にのみ利用することができます。

FCS が劣悪なためフレームサイズが 64 バイト以下になった回数

フレーム チェック シーケンス (FCS) が劣悪なためにフレームサイズが 64 バイト以下になったフレーム数です。

MAC Rx (ポーズコマンドあり、および長さ = 0)

ポーズ コマンドで指定され、長さが 0 である MAC コントロール フレームがあることを示します。

MAC Rx (ポーズコマンドあり、および長さ > 0):

ポーズ コマンドで指定され、長さが 0 よりも大きい MAC コントロール フレームがあることを示します。

MAC Rx (ポーズ コマンドなし)

ポーズ コマンドで指定されていない MAC コントロール フレームがあることを示します。

MAC で Xon を送信

X-on での MAC 転送がオンになっています。

MAC で Xoff を送信

X-on での MAC 転送がオフになっています。

大量送信オフロードの転送要求

アダプタが TCP の区分化を実行するパケットの転送を要求された回数です。

オフロード TCP 接続合計

オフロード TCP 接続の合計数です。


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